郷津晴彦 略歴
東京芸術大学美術学部卒業。同大学院(鋳金専攻)修了。1989年ニュージーランドでの制作以来、流木を太陽光+レンズで焦がした作品を作り続ける。淡路町画廊、砂浜美術館、牧神画廊、工芸いま等で個展。その他『三木成夫追悼展』、『メビウスの卵展』、『天理ビエンナーレ』等。日本テレビ『美の世界〜流木の声を聞く・郷津晴彦〜』出演。/芸大在学中から音楽活動を始め、スタミナ、ホムンクルス、近藤等則グループ、OPE(山内テツb、羽野昌二ds)等に歴在、主な共演者に小杉武久、豊住芳三郎、浅川マキ、ペーター・ブロッツマン、ユージン・チャド−ボーン等。LP、CDの録音がある。/掌小説を中心に執筆も。/架空の理想郷「平和な小国」を建設中。/漂着物学会会員。超芸術探査本部トマソン観測センター同人。
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自筆略年譜 2015年5月
●1956年 6月1日、東京で母親の胎内から出る。晴天であった。
●63年 小学校入学式の日、友達がいなくてめそめそする。同じくめそめそしていたメグちゃんとふたりでめそめそする。
●63年 1年3組、黒板係。最初のとなりの席は相原春美ちゃん。
●64年 2年3組、時計係。教室の時計の振子の長さを、気温に応じて微調節する技を体得。
●65年 3年1組。図工係。リレーの選手。
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●74年 映画『ばいらばいれろ』(祭主恭嗣監督、星野成吾脚本/自主8mm映画)に主演。三角関係がもとで殺される役。
●77年 東京芸術大学 美術学部 工芸科 入学。三木成夫教授(医学・生物学)に出会い、重大な影響を受けることとなる。
●79年 パンクロックバンド「スタミナ」結成。主にヴォーカルとギターを担当。芸大、法政大、早大、明学大などの大学や都内ライブハウスで演奏。同バンドは81年まで。
●81年 東京芸術大学 美術学部 工芸科 鋳金専攻 卒業。我国の伝統的な鋳造技法を用いた卒業制作「水至りて渠成る」(ブロンズ、砂)で、プランタン賞受賞。
●81年 しだいに即興演奏に傾いていった「スタミナ」を発展的解消、メンバーも一部替わり「ホムンクルス」として再生。ギター、サックス、トランペット、ヴォーカルなど担当。主に都内ライブハウスで演奏。同バンドは82年まで活動。
●82年 「近藤等則グループ」にギタリストとして加入。83年まで。
●83年 同大学院 美術研究科(鋳金専攻)修了。修了制作は、ヒトの胎児の顔を題材にしたブロンズ像「泰治君の夢」この作品の写真が、同年5月刊行の三木成夫著『胎児の世界』(中公新書)に収録された。
●83年 パリで急性肝炎にたおれ入院。仏人担当医は日英混合語で「That's Kaien」と言った。
●83年 『Concepchuanomarto展』(東京芸術大学 大学会館)。和紙に墨の「病床日記」を出品。
●84年 新たに楽曲を演奏すべく、「ザ・ヘリコプターズ」結成。作詞作曲、ドラムス、ヴォーカル、ギターなどを担当。活動期間は21カ月と短命だったが、自主製作LP『The Helicopters』を残す。各方面で高い評価を得たが、商業的には失敗。後に早すぎたバンドと言われる。FM東京出演。
●85−88年 一人多重録音、絵画、アーチスツブック、粘土を焼成したオブジェ、写真など、さまざまな表現の時代。
●89年 3月ニュージーランド北島の町ネイピアの、ホークス・ベイ・ビーチで流木を拾い、虫眼鏡で焦がす。神が降りたか。10点制作。初の流木作品となる。
●89年 10月、『三木成夫追悼展』(東京芸術大学 大学会館)共同企画制作。伊良湖岬で制作した流木作品を出品。
●89年 「OPE」(郷津g.山内テツb.羽野昌二ds.)結成。演奏活動再開。インスタント・コンポジション的即興演奏ユニットで、演奏会では、ほとんど毎回ゲスト演奏家を迎え、フレキシブルに対応した。OPEは92年まで。
●91年 4月、個展『たちあらわれるかたち』(東京・淡路町画廊)。流木作品、土を焼成したオブジェ、版画を出品。
●91年 美学校(東京神田)で特別講義「生命記憶と芸術」
●91年 『メビウスの卵展』招待出品(東京O美術館)。同展以後97年まで毎年(95年のみ同展仙台展、福岡展にも出品)
●92年 ぺーター・ブロッツマン+OPEのCD『Dare Devil』(DIW)発売。前年、新宿ピットインでの実況録音盤。
●92年 美学校 芸術科学実験工房講師「形態学と芸術」担当。
●92年 『環境広告コンクール』(主催:日本経済新聞社、後援:環境庁)各賞の副賞制作。流木作品を台座に固定したもの。
●94年 映画「ワンダー・ラビッシュ」(祭主恭嗣監督、祭主恭嗣・久保寺和也脚本/WOWWOW)脚本協力。
●94年 『天理ビエンナーレ(第14回天展)』に版画作品を出品(大阪市立美術館/上野の森美術館)
●94年 映画「通天の角」(祭主恭嗣監督、鄭義信脚本、高橋和也主演/KSS)に出演。中国人に化け損なった日本人演劇青年の役。
●94年 カメラ修理誌『ネジコミ』創刊。編集長を務める。(96年の14号まで)
●95年 産経新聞 日曜朝刊 文化欄に素描を連載(2月−4月の計7回)
●95年 8月、個展『郷津晴彦 流木計画95』(高知・砂浜美術館)。公開制作とワークショップを行なう。当地にて骨折。
●95年 8月『メビウスの卵展・仙台展』で、脳内リゾート開発事業団として、赤瀬川原平、太田孝幸、徳山雅記とステレオ写真のスライド映写を行なう。
●95年 ギブソンの古いギターを購入。中古ギター熱発病。
●96年 オールドギター購入の顛末を中編小説「編集長二重苦に喘ぐ」に書き、『ネジコミ』に連載(4回)
●97年 産経新聞 土曜夕刊 文化欄に素描を連載(3月−12月の計35回)
●97年 7月『三木成夫記念シンポジウム』で講演「私の作品と三木先生」(東京医科歯科大学)
●97年 7−8月、個展『流木焦がして3・3・9(ザザンガク)年』(東京・牧神画廊)
●98年 「編集長二重苦に喘ぐ」を改題加筆修正した、『オールド・ギター・ウイルス=G型』(ネジコミブックス)刊行。短編「三共カメラのステレオ・ミクロマ。ついに売れる!」も同時収録。
●98年 ミラクルラボ常設展(東京・パルテノン多摩)のために「手ざわりの箱」を制作。買い上げ、所蔵。
●98年 11月、「オールド・ギター・ウイルス=G型」を改稿、新たに私家版として刊行。
●98−99年 月刊誌『鳩よ!』(マガジンハウス)打海文三の連載小説「ロビンソンの家」の挿絵を担当(13回)
●99年 7月、個展『郷津晴彦展』(東京・工芸いま)
●2000年 7月、個展『郷津晴彦展 ―太陽と流木と、わたくし―』(工芸いま)
●2000年 10月、日本テレビ『美の世界〜流木の声を聞く・郷津晴彦〜』放映。伊豆大瀬崎での制作風景、アトリエでの作業、 インタヴューなどで構成。約30分。(製作:日本テレビビデオ、構成演出:鈴木明)
●01年 6−9月、『メビウスの卵展・小布施展』に「触覚の不思議ボックス」を出品。
●01年 9月、個展『だれにも見つからなかった流木 郷津晴彦展III』(工芸いま)
●01年 9月、短編小説集『坂の下の敵』(私家版)刊行。9編収録。全編書き下ろし。
●01年 11月、漂着物学会設立に参加。
●02年 4月、高島屋大阪店企画『ナチュラルライフのすすめ』に、「郷津晴彦の流木アート」として、流木作品18点を出品。
●02年 8月−9月、個展『流木と私。自然と人。郷津晴彦展IV』(工芸いま)
●03年 『メビウスの卵展・仙台展』に「手触りの箱」を出品。
●03年 9月−04年5月、INAXギャラリー企画展『漂着物考展』に流木作品2点を出品。同展は、名古屋、東京、大阪のINAXギャラリーを巡回。同時刊行のINAXブックレット『漂着物考』(INAX出版)に作品に関する文章「流木と私。自然と人。」を執筆。写真2点掲載。
●03年 12月、短編小説集『緑色キリン』(私家版)刊行。10編収録。全編書き下ろし。
●05年 4月、当ウェブサイト開設。
●05年 8月、個展『よみがえる流木 郷津晴彦展X』(工芸いま)
●05年10月、第5回漂着物学会神奈川東京大会(東京海洋大学)に「流木と太陽〜遅刻の理由」を出品。
●06年 4月、『2006年春季 超芸術探査本部トマソン観測センター報告発表会』(東京・香染美術)に参加。
●06年 8月、短編小説集『血管の小人』(私家版)刊行。10編収録。全編書き下ろし。
●06年11月、短編小説集『縁日』(私家版)刊行。10編収録。全編書き下ろし。
●07年 3月、『超芸術探査本部トマソン観測センター報告発表会2007』(東京・香染美術)に参加。
●07年 5月、短編小説『飛行機』(私家版)1編収録15部限定で刊行。高校三年時(1974年)の作品を記憶を頼りに復元したもの。
●07年 9月、漂着物学会報『どんぶらこ』第23号に「過去からの漂着物〜なつかしい菊型ボール」を寄稿。
●08年 7月、インターネット上に『郷津晴彦のブログ』開設。
●08年 8月、個展『郷津晴彦展VI 流木上陸!』(工芸いま)
●09年 10−11月、企画展『漂着物アートの冒険』(柏崎市立博物館)に流木作品を出品。
●10年 4月、短編小説集『犬男』(私家板)刊行。7編収録。全編書き下ろし。
●10年 7月、個展『郷津晴彦展VII 奄美の太陽』(工芸いま)
●11年 7月、『今泉省彦追悼展』(アートコンプレックスセンター、Para GLOBE など)に流木作品2点を出品。
●11年11月、中編小説『オールド・ギター狐』(私家板)刊行。『オールド・ギター・ウイルス=G型』を書き直したもの。
●13年 7月−8月、個展『賜りもの 郷津晴彦展VIII』(工芸いま)
●13年11月、『大トマソン展 超芸術トマソン観測センター31周年』(新宿眼科画廊)に参加。「庇百選」とともに二大企画をなす「赤太郎ルーム」室長。
●14年11月、「早稲田大学設計演習A特別講義 超芸術トマソン」(早稲田大学)に参加。
●15年 7月、個展『郷津晴彦展 IX』(工芸いま)
●15年10月、個展『郷津晴彦の世界 ―海・生命記憶―』(ギャラリー呉天華)
●16年、前年にその萌芽があった「平和な小国」シリーズを本格始動する。
●16年4月、画廊企画四人展『共振する間』(ギャラリー悠玄)に出品
●16年11月、ギャラリー悠玄企画『Message 2016 おしゃべりなArt展』に出品
●17年1月、ぎゃらりー由芽企画展『2017年 新春小品展』に出品
●17年10月、個展『平和な小国』(仮題)予定(ギャラリーcadocco)


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